管理栄養士・健康ライター 志水あいの食育日記

「食」を知れば子育てはもっともっと楽しくなる。

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12月9日の勉強会前にいただいていた質問への返答です。

■栄養バランスの整え方

栄養とは? 栄養素とは? 三大栄養素とは?」の続きです。

この記事で、
食事でもっとも意識したいのがこの三大栄養素のバランス(PFC比率)です。

と書きました。 

三大栄養素のバランスを整えると、摂取したエネルギー(カロリー)がきちんと使われ、太りにくくなり、疲れにくくなります。
では、このバランスをよくするにはどのような食事をすればよいでしょうか?

一般には、一汁三菜一汁二菜といった昔ながらの日本食、いわゆる和食を食べると栄養バランスが整うとされています。
ごはん[主食]に味噌汁[副菜]がベースとなり、そこにメインとなるおかず(肉、魚、卵、豆・大豆製品などのおかず)[主菜]が1品と小鉢のおかず(野菜、海藻、きのこなどのおかず)[副菜]が2品あるスタイルが一汁三菜(小鉢が1品なら一汁二菜)。

三大栄養素のバランスを整える簡単な目安は、
主食]:[主菜]:[副菜]=3:1:2
という割合。

大人も子どもも、この割合を意識して料理を揃えるとよいでしょう。 
ただし、子どもは一度に食べられる量が大人に比べて少ないので、エネルギー(カロリー)になるものを優先的に欲しがる傾向にあるようです。

大人もそうですが、活動するためのエネルギー(カロリー)は不足するとエネルギー(カロリー)を大量に消費する筋肉を使って不足を補おうとします。
無理なダイエットをするとリバウンドしやすくなるのはこのため。
これが子どもの体で起こるとどうなると思いますか?
筋肉や骨をつくり、成長しようとしているのを阻害してしまいかねません。

また、活発に動き、まだまだ成長を続ける子どもと、大人では、必要とするエネルギー(カロリー)は異なります。
体重1kgあたりで比較すると、子どもの体のほうが大幅にエネルギー(カロリー)を必要としています。

家庭の食卓では、子どもも大人も同じ食事内容でよいと思います。
しかし、一度にたくさん食べられない子どもは、主食主菜副菜の割合は大人と同じというわけにはいかず、いずれかが少なめになってしまいがちです(副菜]が少なくなりやすい子が多い気がします)。
その不足を補うのが
おやつです。 
 
副菜]が少ない場合は、ビタミンやミネラルが不足しやすくなるのでおやつには果物を。
主食]が少ない場合は、おにぎりパンなど。
主菜]が少ない場合は、チーズやヨーグルトなどの乳製品や、豆製品などをとるようにしてみましょう。

おやつは甘い食べ物である必要はありません。 
子どもにとっておやつは、食事で摂取しきれない栄養素を補充するためのものという前提で、子どもの体が欲している食べ物を用意してあげましょう。

 


image

・味噌入りおむすび[主食
・ベーコンとマッシュルームの炒め物[主菜][副菜
・ひじきの煮物[副菜
・もやしのナムル[副菜
・キャンディチーズ[主菜


今日は、キャンディチーズが主菜というのが何となくスッキリしませんが、
栄養バランスはとれている気がします。


目指すのは、
主食]:[主菜]:[副菜]=3:1:2
のお弁当☆

先週、1年以上ぶりに上京したばかりですが、また来ました。
今日の目的はリハビリ。

あまり大っぴらに話すことは少ないけれど、私は変形性股関節症を患っています。
中学生のときに股関節を傷めたのもあり、股関節をケアしながら生活してきました。
しかしながら、妊娠、出産、育児と、これまでにない経験をすることになり、いっぱいいっぱいで自分のことはあまり構わずに日々過ごしていたら、弱い股関節が悲鳴をあげました。

約2年前に変形性股関節症末期と診断され、将来的には人工股関節にする前提ですが、年齢や生活環境を踏まえ、なるべく手術する時期を遅らせることを考えています。

診断されてしばらくは、あまり深く考えず、痛いから今日は家にいようとか、重いもの持ちたくないから買い物は近いけどクルマにしようという具合にダラダラ過ごしていました。
結果、運動不足で体重は増えるし、筋力は落ちるし、余計に痛みは増してくるし……
危機感を覚えました。

そして、いろいろ試しながら始めたのが、
①杖を使う
②乗馬
③ピラティス
です。

今回は③のため上京。
早めに着いたので、懐かしいエリアをぷらぷらお散歩しながら向かいます。image

12月9日の勉強会前にいただいていた質問への返答です。
※勉強会では、何かを調べる際にひとつの情報源に頼らないことが判断力を養うのに役立つことをお伝えしています。そのため、複数の書籍からの引用しながら解説します。



まずは……
栄養とは何か?
栄養素とは何か?
 
をいくつかの書籍で確認してみましょう。


■栄養とは
栄養とは、食物を食べることで物質を体内にとり込み、それを利用して生命を維持し、成長や繁殖を図る生物の活動のことです。

改訂版 栄養の教科書新星出版社 中嶋洋子(監修)

自然界から摂取したいろいろな物質を、消化・吸収によって体内に取り込み、分解(異化作用)や合成(同化作用)によって、成長や生活活動に必要な人体特有の成分に変換させること。
この営みが「栄養」です。

栄養の基本がわかる図解事典成美堂出版 中村丁次(監修)

食事で取り入れた食物は、体内で消化、吸収され、代謝を受けて、エネルギーになったり、体の構成成分に作り変えられたりします。これら一連の現象を栄養といいます。

図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)秀和システム 中屋豊(著)

ヒトは、食物を摂取して、食物に含まれている成分、つまり栄養素を体内にうまく取り込むことができる形に変えて吸収します。そして吸収した栄養素を栄養してエネルギー分子をつくり、また生体成分の再生・維持に活用しています。当然ながらゴミも出てきますから、これは老廃物として体外に排泄します。このような一連の営みが栄養なのです。

面白いほど理解できる 栄養学 (TACメディカルサイエンスシリーズ)TAC出版 メディカルサイエンス研究会



■栄養素とは
生きてゆくために摂取すべき食物の中の成分を「栄養素」と呼びます。

改訂版 栄養の教科書新星出版社 中嶋洋子(監修)

体内での栄養(代謝)のために、外界から摂取される要素が「栄養素」です。

栄養の基本がわかる図解事典成美堂出版 中村丁次(監修)

栄養素とは栄養の素になるもので、生物が生命を維持し、健康を増進するために利用する物質をいいます。

図解入門よくわかる栄養学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)秀和システム 中屋豊(著)



簡単に表現すると、
「栄養」は、食べ物が口に入り、消化されて細かくなって吸収され、それが体内で使われ、不要なものが排泄される一連の流れを指します。
「栄養素」は、生命を維持するために必要な成分。炭水化物たんぱく質脂質ビタミンミネラルのことで、五大栄養素と呼ばれます。

三大栄養素とは、炭水化物たんぱく質脂質の3つを指します。
これらは体内でエネルギー(カロリー)になる栄養素。
それぞれ1gあたり、炭水化物は4kcalたんぱく質は4kcal脂質は9kcalとなります。

食事でもっとも意識したいのがこの三大栄養素のバランス(PFC比率)です。
日本人の食事摂取基準(2015年版)によるとこの割合は、
たんぱく質(P) 13~20%(16.5%)
脂質(F) 20~30%(25%)
炭水化物(C) 50~65%(57.5%)
がおおむねの値とされています。

三大栄養素のバランスがよいと、摂取したエネルギー(カロリー)が体内でしっかりと使われ、太りにくくなり、体を動かしても疲れにくく回復しやすくなります。

ちなみに、国民健康・栄養調査の結果をみると、PFC比率がよい状態であったのは昭和50年代でした。
かつての日本食が健康的だったといわれるゆえんは、三大栄養素のバランスも関係していると考えられます。

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またまた過去を振り返る内容ですが……

2015年11月13日にリンクステーションホール青森で開催された
あおもり市民健康アップフォーラム」で活動報告をさせていただきました。

内容は、今年度始まったファミカフェについてでした。
「子どもの健康づくりのために、ママが心も体も元気になること」
を目的にスタートしたファミカフェ。

スタッフもママで、講師も参加者もママ。
みんなが同時期に同世代の子を育てているからこそ共感できることがあり、
話すだけで解決の糸口が見つかることも。

子育て中に必要な空間。
それを提供することから始まったファミカフェの活動報告をさせていただくことになり、
どうすれば自分が関わっているファミカフェのよさをお伝えできるか……
わりと真剣に考えました。

その結果、緊張し過ぎていたのもあり、ちゃんと報告できたかは不安なままですが、
自分が求めていることが理解できました。

求めていたのは、ファミカフェのようにインプットとアウトプットの両方ができる場。
わからないことはWEBでも本でも調べられるけど、その他大勢に向けた情報は
なんだかんだいっても当たり障りのない情報がほとんど。
それは、自分が原稿を書いてきた経験からも感じること。

現状は、自分に合う情報をキャッチするのも、相手に合う情報を発信するのも
面と向かって話すほうが適切なやり取りができる。

そうした対面だからこそできるコミュニケーションを原稿を通してできるようになりたい。
そんな思いもあって「食」をテーマにした勉強会をやりたくなりました。

「食」にまつわることはとっても幅広いです。
幅広いうえに、地域、家庭、個人……と差があり、奥が深い。
すべてを知ることはできなくても、いろんな人の意見を聞くことで、
幅広く奥深い「食」の世界をちゃんと理解できる人間になりたいと思います。

 

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